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襖の張り替えで和室がよみがえる!黄ばみ・破れもスッキリ解消【和ふすま編】

襖の張り替えで和室がよみがえる!黄ばみ・破れもスッキリ解消【和ふすま編】
和襖の張り替えとは?種類や特徴をやさしく解説した画像
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建具業界に入って17年。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡

この記事でわかること

襖の張り替えには、「和ふすま」と「量産襖」という2種類があります。
この記事では、伝統的な構造を持ち、繰り返し張り替えができる「和襖」の張り替え方法を、初めての方にもわかりやすく解説します。

和襖(ふすま)は、何度でも張り替えられるように設計された、日本の伝統的な建具です。
ふすまの表面全体にのりを塗るのではなく、四辺のみにのりを使うため、紙を剥がしやすいのが特徴です。
表面を軽く押すと、中に格子状の骨組みが入っているのがわかります。

障子に使われている「桟(さん)」をイメージするとわかりやすいでしょう。
あの格子状の木組みが、襖の内部にも使われているのが和襖の構造です。

量産襖の張り替え手順については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

 ▶ ブログ:襖の張り替え方法|量産タイプなら重ね張りで手軽にリフレッシュ!

襖の張り替え│それぞれのパーツを外す

1.ふすまと縁の角に番号をふる

襖の張り替え準備|フチに名前を書いて印をつけている様子
 襖のフチに書く名前の書き方|張り替え前のポイント解説画像
ふすまの位置を間違えないよう、番号を振っておきましょう。マステが便利です。

左図のように、一方のふすまをひっくり返し、引手の位置を左に合わせ、

右の図のように縁の角に番号をふっていきます。
縁に直接書きたくない場合はマスキングテープを使いましょう。

2.短辺の縁を外す

襖フチの外し方(短辺)|金づちとバールで丁寧に取り外す手順
ふすまの短辺にバールを差し込み、金づちで軽く叩いて縁を外します。力を入れすぎないよう注意。

短辺(ふすまの上下の縁)とふすま本体の間にバールを軽く差し込み、金づちをバールに優しく当てて縁を外していきます。
※金づちを強く当ててしまうと縁やふすま本体が傷ついてしまうので、注意してください。

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3.長辺の縁を外す

襖フチの外し方(長辺)|金づちでたたいて取り外す方法の説明画像
ふすまの縁にクギがある場合は、外側に向けて均等に叩いて外します。クギが見えない場合は、上辺から軽く叩いて縁を外し、中のクギやビスを丁寧に取り除きましょう。

①縁の外側にクギが刺してある場合
 縁をふすまの外側に向けて、縁が折れないよう上下側ともバランスよく叩き、縁を外します。
②縁の外側にクギが見えない場合
 ふすまの上辺側から金づちで縁を1cm~2cmほど叩き、縁を外していきます。
縁を外すと、くぎかビスが出てくるので、ふすま本体を傷つけないように取り除きます。
※ビスはドライバーを使って外してください。

襖の張り替え│襖(ふすま)紙の準備


4.古い襖紙をはがす

女性がふすま紙をカッターで剥がす様子|襖の張り替え作業中
古い襖紙をはがします。切り込みを入れると作業しやすくなります。下地の傷や穴は新聞紙で補修を。

古い襖紙をはがします。
もしはがしづらい場合は、カッターを使って対角線上に軽く切り込みを入れてからはがします。
※下地の紙まで切ってしまわないよう、力加減にご注意ください。
※もし下地に穴があいている場合は、新聞紙などで穴をふさぎます。

辺の紙残りが気になる場合はカッターで削いでください。

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5.ふすまの型をとる

襖紙の方取り手順|鉛筆でラインを引いて下書きする画像
襖紙の裏面を上にして型を取り、外側に1.5〜2cmの線を追加。柄の向きにもご注意を。

平らな台か床に、新しく貼る襖紙を裏面を上にして置きます。その上にふすまを置き、型を取っていきます。
型が取れたら、その外側1.5~2cm程度の位置にも鉛筆で線を引いておきます。
※柄や模様などのある襖紙の場合、上下やパターンの出方に気をつけましょう。

6.新しい襖紙を切り出す

襖紙を鉛筆のラインに沿ってカットしている張り替え工程画像
ふすまは壁に立てかけ、襖紙は外側の線に沿ってたちばさみでカットします。

先ほど型をとったふすまを、張り作業のしやすい壁に立てかけておきます。
先ほど引いた外側の線に沿ってたちばさみで紙を切り出します。

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襖の張り替え│襖(ふすま)紙を貼る

7.襖紙に水を含ませる

刷毛でふすま紙に水を含ませている様子|襖紙の準備工程
襖紙の裏面全体に水を塗ってなじませます。張り替え後、紙が自然にピンと張る仕上げのコツです。

先ほど切り出した襖紙の裏面に、水を含ませた水用ハケで紙全体に塗ります。
※濡らすことで紙が膨張し乾くと縮むため、襖紙がピンと張りきれいな仕上がりになります。

8.ふすま本体にのりを塗る

襖本体にノリを塗っている画像|ふすま張り替えの下準備
ふすまの上辺・左右の縁にのりを塗り、ハケの動きに合わせて手を添えながらムラなく仕上げます。

のりを含ませたのり用のハケで、ふすまの面ではなく、外周の上辺・右辺・左辺部分にのりを塗ります。
のりの塗りムラがないよう、ハケの進行方向を追いかける位置に空いた手を添え、のりを伸ばします。

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9.襖紙を貼る

女性が襖紙を両手で丁寧に貼っている作業中の画像
襖紙の上辺をふすまに合わせて貼り始め、角に沿って下から上へつまむように貼ります。左右に軽く引くと美しく仕上がります。

襖紙に引いた上辺の内側の線とふすまの上辺を合わせます。
指先で軽くつまんで折りグセをつけたら、左右の辺を下から上へ向けて、角に沿うようにつまみながら紙を貼っていきます。
※紙を左右それぞれ引っ張る様に貼ると仕上がりがきれいです。

10.襖紙を整える

手のひらで襖紙を整えている画像|しわを伸ばす張り替え工程
3辺に襖紙を貼ったら、手のひらで角を引っ張るように押さえて、ふすまにしっかり張ります。親指のつけ根を使うのがコツです


3辺に襖紙を貼れたら、両手のひらを使ってそれぞれの角を引っ張るように襖紙を押さえ、ピンと張ります。
※手のひらの親指つけ根の肉が厚い部分を使います。

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襖の張り替え│各パーツ取り付け


11.短辺の縁を取り付ける

短辺の襖フチを釘と金づちで取り付けるDIY作業の様子
角の余分な襖紙をカットし、縁とふすま本体を番号通りに組み合わせて固定。短辺の3か所にクギを打ち、下側はポンチで深く打ち込みます。


角の余った紙をつまみ、切り落とします。ふすま本体の角と縁の番号を合わせます。
でっぱり部分を除いた縁の端と、ふすま本体の短辺の端を揃えて、左端・中央・右端の3 ヶ所にクギを打ちます。
下側のクギは、ふすまを引くときに傷がつかないよう、ポンチを当てて深く打ち込みます。

12.長辺の縁を取り付ける

長辺の襖フチを釘で固定する画像|襖張り替えの終盤工程
縁の番号を合わせて長辺を取り付けます。出っぱりを溝にはめて高さを調整し、5か所にクギを打ちます。もう一方も同様に。


長辺もふすま本体の角と縁の番号を合わせます。
短辺の縁のでっぱりを長辺の縁の溝にはめこみ、ふすま本体と縁の高さをそろえて、左端・中央・右端、さらに左端と中央の間・中央と右端の間の5 か所にクギを打ちます。
反対側も同様に縁を取り付けます。

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13.引手をつける

引手を襖に取り付けている様子|張り替え仕上げの画像
のりが乾いたら引手の位置を確認し、カッターで穴を開けて引手を取り付けます。上下にクギを打てば完成です。

 縁を取り付けたら風通しのいい場所でのりを乾かします。のりが乾いたら引手がついていた位置を優しく触れて確認し、カッターで穴を開けます。
穴が開いたら引手の穴部分に引手をはめこみ、ポンチを使って上下に釘を打ったら完成です!

張り替えの仕上がりをより美しく、印象的に仕上げたい方へ。

当店オリジナルブランド「waccara(ワッカラ)」の襖紙は、和の技術を活かしながら、現代の空間にもなじむ洗練されたデザインが魅力です。

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シンプルにまとめたい方にも、個性的に演出したい方にもおすすめです。

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