0120-757-530

平日  9:00〜12:00 13:00〜17:00

定休日 第2・4土曜日

  • 公開日:2025年7月2日
  • 更新日:2025年7月5日

ふすまって全部同じじゃない?8種類の構造とDIYの貼りやすさ・向き不向きを解説

ふすまって全部同じじゃない?8種類の構造とDIYの貼りやすさ・向き不向きを解説

「ふすまって全部同じに見えるけど、うちのふすまにもクロスって貼れるの?」──そんな疑問を持ったことはありませんか?
実はふすまには、見た目ではわからない“構造の違い”があり、それによってDIYの貼りやすさや耐久性が大きく変わります。
この記事では、ふすまを8種類に分類し、それぞれの特徴とDIY向きかどうかをわかりやすく解説します。

執筆者のイラスト

和室リフォーム本舗、太田と申します。
建具業界に入って15年以上。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡

▶ 詳しいプロフィールを見る

記事目次

ふすまの種類とDIYのやりやすさをご紹介

襖の種類について考える女性

「うちのふすまにもクロス貼れるのかな?」と迷う女性

ふすまは表面の見た目だけでは違いがわかりづらいですが、実は中身の構造によって、貼りやすさや仕上がりのきれいさ、さらには耐久性まで大きく変わります。

とくにDIYで張り替えるなら、ふすまの「中に何が使われているか」を知っておくことがとても大切です。素材ごとに、貼れる回数や向いているクロス、注意点も違ってきます。

ふすまの構造を8種類に分けて、それぞれの特徴とDIYのしやすさをわかりやすく解説しています。

① 組子(くみこ)ふすま ※本襖・和襖タイプ

組子襖の説明図
※こちらのイラストは、内装建材案内.jp様の画像を参考に作成させていただきました。

木製の骨組みに和紙を貼った伝統構造。フチを外して何度でも張替えができ、耐久性にも優れる。

木の骨組みに紙を何層にも重ねた、昔ながらの伝統的なふすまです。構造がしっかりしていて、湿度変化に強く、反りや歪みにも耐性があります。張り替えも比較的しやすく、現在でも多く使われています。

材質 組子ふすま
見分け方のポイント
  • とても軽く、押すとやや柔らかい感触がある
  • 表面は和紙調で、光にかざすとうっすら木枠(組子)が透けることも
  • 叩くと「ポンポン」と響く音がする
DIY張り替えの適性 ◎ とても向いている。正式な張り替え方は、ふすま縁(フチ)を外す必要があるので、手間というデメリットはある。

組子ふすま(和襖・本襖)について張替え手順を知りたい方はこちらの記事へ。

② 単板ふすま

単板・ベニヤ板・チップボール襖の説明図

木板を貼った構造。和襖寄りだが簡略化された構造。

ラワン材などの丸太を薄くスライスした板(0.7〜1.2mm程度)を骨組みに貼り付けたタイプ。構造は比較的軽量ですが、紙貼り作業にはやや手間がかかり、耐久性も中程度です。

材質 単板ふすま
見分け方のポイント
  • やや硬く、押してもあまり沈まない
  • 表面に木目(ラワン材)がうっすら見えることがある
  • 薄い板が貼られている感触で、軽量合板よりも薄い
DIY張り替えの適性 〇 向いているが、薄板ゆえに反りに注意。

③ ベニヤ板ふすま ※戸襖と呼ばれています

組子に合板を重ねた頑丈なふすま。重量があり、張り替えしにくいことも。

組子の上に厚手の合板を貼ったふすまで、強度が高く頑丈です。その反面、重量が重くなりがちです。近年は片面に襖紙、もう片面にクロスを貼った「戸ふすま」として使われることもあります。

材質 ベニヤふすま
見分け方のポイント
  • 明らかに重い
  • 表面がツルッとしていてしっかり硬い
  • 叩くと「コンコン」と響く低い音
  • ふすまを傾けたときのずっしり感が特徴
DIY張り替えの適性 ◎ DIYに最適。初心者にも貼りやすい。

④ チップボールふすま

簡易構造・加工しやすい。リフォーム用途でよく使われる。

木の骨組みにボール紙(チップボール)を貼ったシンプルな構造。組子の本数は少なめですが、加工しやすく、張り替え作業の工程も少ないため、住宅リフォームなどでよく採用されています。

材質 チップボールふすま
見分け方のポイント
  • 比較的軽め
  • 表面は紙っぽいが、爪で軽くこすると毛羽立ちやすい
  • 断面に厚紙層が見える場合もある(縁が傷んでいれば)
DIY張り替えの適性 〇 向いているが、表面を傷つけないよう注意。

⑤ ダンボール芯ふすま ※量産襖タイプ

ダンボール芯襖の説明図

「量産」タイプで、重ね張りが基本。DIYにはやや不向き。

量産型のふすまとして一般的に普及しているタイプ。芯に数層のダンボールが使われ、湿気対策としてアルミ箔が仕込まれていることも。機械生産が可能でコストを抑えられる一方、重ね張りが基本のため、張り替えにはやや不向きです。

材質 ダンボール芯ふすま
見分け方のポイント
  • とても軽く、片手でも持てる
  • 叩くと「パカパカ」と空洞のある音
  • 軽く押すと少し沈むことがある
DIY張り替えの適性 △ 襖紙が全面に接着されているため、剥がして貼り直すのは難しく、上から重ねて張るのが一般的です。また、縁はボンドでしっかり固定されており、取り外しには適していません。
※重ね張りは2〜3回までが目安です。

⑥ 発泡プラスチックふすま ※量産襖タイプ

発泡プラスチック襖の説明図

軽量・安価。張り替えには不向き。集合住宅などで使用。

芯材にスチロールやスチレンなどの発泡素材を使用したタイプ。軽量で加工しやすく、量産にも適しています。張り替えには向きませんが、コストパフォーマンスに優れ、集合住宅などで使われています。

材質 発泡プラスチックふすま
見分け方のポイント
  • 非常に軽い(ダンボールふすまよりさらに軽いことも)
  • 叩くとやや鈍い「ボスッ」という音
  • 角や裏面にスチロール断面が見える場合あり
DIY張り替えの適性 △ 軽量クロスなら施工できることもありますが、多くの襖は襖紙が強く接着されており、きれいに剥がすのは困難です。縁もボンドで留められているため、外さずに貼る方法が一般的です。
※この方法は2〜3回の重ね張りが限度です。

⑦ ペーパーコアふすま ※量産襖タイプ

ペーパーコア襖の説明図

「量産」タイプ。ハニカム紙芯。軽量・安価・張り替え回数に制限あり。

芯材に紙素材をハニカム構造に加工したものを使ったタイプ。発泡素材と同様、軽くて扱いやすいですが、耐久性や張り替え性能はやや劣ります。重ね張りが基本のため、張り替え回数には限度(目安として3〜4回程度)があります。 数回のリメイクなら十分対応可能です。

材質 ペーパーコアふすま
見分け方のポイント
  • 発泡タイプと同様に軽量
  • 押すとやや沈むが、弾力性は少ない
  • 断面を見ると、蜂の巣状の紙が見える場合がある(ハニカム構造)
DIY張り替えの適性 △ 量産襖は紙が密着しているため、剥がして再施工するのは困難で、 重ね貼りが基本となります。縁も接着剤で強く固定されているため、外すのは現実的ではありません。
貼り重ねすぎると厚みが出て、ふすま同士が擦れる原因になるため、数回までが限度です。

量産襖の貼り方は簡単です!「自分で張り替えてみたい!」と思う方は、下記記事をご覧ください。

量産ふすまの張替え方については下記記事をご覧ください。

⑧ アルミ縁ふすま

アルミ縁襖の説明図

芯材は量産型だが、見た目・耐久性が高い。交換前提の商品。

ふち材にアルミを使い、芯材には発泡素材や紙芯を組み合わせたふすま。耐久性が高く、見た目もシャープな印象です。張り替えよりも交換向けの商品として使われています。

材質 アルミ縁ふすま
見分け方のポイント
  • ふすまの縁(ふち)が金属(アルミ)でできていて手で触ると冷たい
  • 硬い感触
DIY張り替えの適性 △ アルミ縁にクロスが密着しにくく、施工に工夫が必要。

ふすまの種類①~⑧について内装建材案内.jp(東京内装材料協同組合)様の「襖の内部構造」に関する情報を参考にし、一部を引用・要約しています。

出典元:内装建材案内.jp|襖の内部構造(東京内装材料協同組合)(2025年7月2日アクセス)

「自分でDIYは難しそう…」と感じるときは、「交換」も検討しよう

女性がDIYを楽しむ様子
DIYが難しそうなら、ふすま事交換という方法もあります。

「張り替えは襖のフチを外さなきゃいけないし、自分にはちょっと難しそう…」
「手軽に重ね張りしたいけど、数回しか持たないなら気が進まないな…」

──そんなときは、ふすまごと交換という方法もあります。

和室リフォーム本舗では、既存の敷居や鴨居をそのまま使える「リフォーム戸ふすま」やお手頃価格の「ふすま」を販売中です。サイズオーダーにも対応しており、見た目も機能性もアップできます。

価格以上の満足感。しっかりした作りを求めるなら「リフォーム戸ふすま」がおすすめ

和室には襖紙、洋室には木目調。1枚で和と洋、どちらにもなじむ引き戸「リフォーム戸ふすま」発売中。

「リフォーム戸ふすま」は和室側は襖紙、洋室側は木目調シート。1枚で和洋どちらにもなじみます。既存の敷居や鴨居に対応。(※ベニヤ板襖)

コスト重視の方におすすすめ「ふすま」

組子襖(本襖(和襖))・ハニカムコア襖(量産襖)はこちらからご覧いただけます!

一番リーズナブル。コスト重視の方に。

リーズナブルなので少しでもコスト押さえたい方にお勧めです。軽量で交換もスムーズにできます。(※ハニカムコア襖)

見た目は引き戸、価格はふすま。おしゃれとコスパを両立

コストは控えめ、見た目は引き戸級。洋風ふすまの新提案。

引き戸風なのに、お値段はふすま寄り。

「ふすま=和」のイメージを一新。洋室にもなじむすっきりとした見た目で、お部屋の印象を手軽にアップデート。引き戸のようなスタイルを、ふすまの価格で叶えませんか?

まとめ:ふすまの種類を知るとDIYはもっと簡単になる

ふすまの素材は一見地味な違いに見えますが、成功するDIYには欠かせない情報です。ご自宅のふすまに適したDIY方法を選ぶことで、リフォームの失敗を防ぎ、仕上がりもぐっと美しくなります。

あなたのふすまにぴったりの方法を見つけて、DIYを楽しんでみてくださいね。

📚 他のカテゴリもチェック

室内ドア(引き戸・開き戸) (11)クローゼット扉(押入れ) (5)襖・障子のリメイク (3)おしゃれな和室づくり (8)未分類 (10)

ページトップへ