和室の襖を室内ドアのように使いやすくしたいと考えたとき、意外と多いのが「サイズが微妙に合わない」というお悩みです。
特に、既存の襖の幅が標準サイズを少しだけ超えている場合、
・製作できるのか
・費用はどれくらい変わるのか
・隙間なくきれいに納まるのか
といった点で迷われる方が非常に多くいらっしゃいます。
今回は、実際にいただいたお問い合わせをもとに、サイズが規格を少し超えているケースでどのように検討を進めたのか、その流れをご紹介します。
襖の幅が規格外だったご相談内容(930mm・960mmのケース)
襖を木製引き戸(室内ドア)に交換したい
今回のお客様は、現在使用している襖を「ふすまリフォームドア(木製引き戸)」に交換したいというご相談でした。
ただし、実際にサイズを測ってみると、
・1枚あたり約930mm
・別の和室では約960mm(4枚引き)
と、標準サイズ(920mm)を少し超えている状態でした。
襖の幅が920mmを超えるとどうなる?追加費用の考え方
当店では、1枚あたり920mmまでが標準価格の範囲となります。
それを超える場合は「幅広対応」となり、
→ 1枚あたり約1.5倍~2倍の価格 となるため、枚数が多いと全体費用に大きく影響してきます。
そのため今回は、
「そのまま幅広で作るか」
「工夫して標準サイズで納めるか」
という検討からスタートしました。
襖を室内ドアに交換する際の疑問
標準サイズだと隙間はできる?
お客様が特に気にされていたのは、
「920mmで作った場合、隙間ができませんか?」
という点でした。
ここで重要なのは、引き戸は「1枚の幅」ではなく、
・全体の開口幅
・中央の重なり(かぶり)
によって納まりが決まるという点です。
引き戸は幅だけでなく「開口幅」と「重なり」が重要

今回、確認したところ、
2枚引きの開口幅は約1850mmでした。
単純計算すると、
920 + 920 = 1840mm
つまりそのままだと、
中央の重なりが取れない状態になります。
襖の幅が規格外でも対応できる4つの方法
① 戸当たりゴムで幅を調整する方法
左右に10mm程度の戸当たりゴムなどを取り付けることで、
実質的にドアの幅を広げる方法です。
【メリット】
・標準サイズで対応できる
・コストを抑えられる
【デメリット】
・色が完全には一致しないため少し目立つ
・見た目に好みが分かれる
② 木材を追加してドア幅を調整する方法
ホームセンターなどで入手できる木材を使い、
ドアに幅を足す方法です。
【メリット】
・自由に調整できる
・DIYでも対応しやすい
【デメリット】
・追加部分の色が変わる
・仕上がりに個人差が出る
③ 枠側を調整して開口を狭くする方法
枠の内側に木材を取り付け、
開口サイズを標準サイズ向けに調整する方法です。
今回の場合、
左右に約15mmずつ追加することで
920mm×2枚で納められる計算になりました。
④ 片側だけ幅広サイズにする方法
2枚とも幅広にするのではなく、
・1枚だけ幅広
・もう1枚は920mm
という組み合わせです。
【メリット】
・幅広料金が1枚分で済む
・コストを抑えられる
見た目と機能のバランス|重なりが少ないとどうなる?
重なりが少ない場合のデメリット(光漏れ・見た目)
引き戸は、
「少しでも重なりがあれば閉じることは可能」です。
ただし、
・ 光が漏れやすい
・空気が逃げやすい
・見た目が少し気になる場合あり
という点は事前に理解しておく必要があります。
図で確認することで失敗を防ぐポイント

文章だけでは分かりにくいため、
・標準サイズ+幅広の組み合わせ
・引手の見え方
などを図でご説明しました。
この工程は、実はかなり重要で、
完成後の「思っていたのと違う」を防ぐポイントになります。
実際に選ばれた方法と最終判断
最終的にお客様は、
「まずは2枚引きから進めたい」
という判断になりました。
注文は通常商品から行い、
最終サイズ確定後に金額調整を行う形で進めることとなりました。
襖を室内ドアに交換する際に重要な3つのポイント
規格外でも対応できるケースは多い
今回のポイントは、
「規格外だからNG」ではなく
「どうすれば最適に納められるか」
を一緒に整理していった点です。
サイズ・見た目・費用のバランスが重要
和室リフォームにおいては、
・サイズ(納まり)
・見た目(違和感)
・費用
この3つのバランスを取ることが非常に重要です。
事前の採寸と確認が失敗を防ぐ
今回のように、
・開口幅
・1枚あたりのサイズ
をしっかり把握しておくことで、
後からのトラブルや失敗は大きく減らせます。
襖のサイズが合わないと悩んでいる方へ
「数センチの違いだから大丈夫だろう」
と思って進めてしまうと、
隙間や納まりで後悔するケースもあります。
一方で、今回のように
方法を整理すれば対応できるケースも多いのが実情です。
サイズが少し規格外でも、
・標準で納める方法
・一部だけサイズ変更する方法
・枠側で調整する方法
など、選択肢はいくつもあります。
同じようなお悩みがある方は、
まずは「全体幅」と「1枚の幅」を確認したうえで
ご相談いただくのがおすすめです。

