「最近、襖が重たくて動かしにくい…」
または、「ギーギーと音がして毎回ストレスになる」
──そんなお悩みを感じていませんか?
実は、襖の滑りが悪くなる原因はさまざまあります。たとえば、敷居にたまったゴミやホコリ、戸車の劣化、さらには床や敷居の傾きなど、ちょっとしたことが原因になっているケースがほとんどです。
しかし、原因がわかれば対処は意外と簡単です。しかも、専門業者に頼まなくても、DIYで改善できる方法もたくさんあります。
そこで本記事では、襖の滑りが悪くなる主な原因を6つに分類し、それぞれに対する具体的な改善策をわかりやすくご紹介します。まずは、お使いの襖がどのタイプの不具合にあたるか、一緒にチェックしていきましょう。

和室リフォーム本舗、太田と申します。
建具業界に入って15年以上。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡
📑 目次
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襖の滑りが悪い原因をチェック!今すぐ試せる対処法とは
【原因①】敷居の汚れで襖の滑りが悪いときの対処法

襖が重く感じたり、引っかかるような感覚があるとき、まず最初に見てほしいのが敷居の溝です。 砂やホコリ、髪の毛、ペットの毛などが入り込んでいると、襖の動きに大きな影響を与えます。 こうしたゴミが戸車や襖の底と擦れて、抵抗となっていることも。
対処法
掃除機で吸い取ったあと、割り箸やつまようじを使って溝の中の細かいゴミを掻き出しましょう。 それから、仕上げに乾いた布で拭くと、敷居表面も滑りやすくなります。
★注意点:
濡れ雑巾で拭くと木材が膨張してしまう可能性があるため、必ず乾いた布での掃除を行いましょう。
【原因②】戸車の不良で襖が滑らないときの確認と交換方法

襖の下をのぞくと、小さな車輪のような部品「戸車」が付いている場合があります。 この戸車がスムーズに回ることで、襖の動きが軽くなる仕組みです。
しかし、ホコリやゴミの詰まりで回転しづらくなることもあります。 掃除で改善しない場合は、戸車が破損・劣化している可能性があるため交換を検討しましょう。
レールや戸車の掃除の詳しいやり方は、画像付きの記事でご紹介しています。初めての方でも分かりやすく実践できる内容です。:
✅ 関連記事:引き戸の動きが悪い?レールと戸車のお手入れ方法
それでも改善しない場合は、ホームセンターや通販で同じ規格の戸車を購入して交換。 プラスドライバー1本で簡単に作業できる製品も多いです。
★注意点:
寸法や取り付け位置を必ず確認し、同型を選んでください。
戸車を交換したいときは、以下のガイドで作業の流れや注意点をご確認いただけます。
✅ 参考記事:引き戸はそのまま!戸車だけ交換する方法|DIY初心者でもできる手順と注意点
【原因③】敷居の摩耗で襖が引っかかるときの補修方法

長年使われた敷居は、襖の重みや開け閉めによって摩耗し、中央が凹んでしまうことがあります。 見た目で段差があったり、手でなぞってガタつきを感じたら要注意です。 また、敷居表面のザラザラや毛羽立ちも動きを悪くします。
対処法
段差がある部分はサンドペーパーで均し、凹みには木工用パテを使って補修。 仕上げに「敷居すべりテープ」を貼ると摩擦が減り、スムーズな動きに戻ります。
襖「敷居すべりテープ」は当店でも取り扱いがあります。:
✅ ふ簡易「敷居すべり」の決定版!!貼るだけで敷居の消耗を防ぎ、障子やふすまの開け閉めをスムーズに!「敷居スルスル◆7.5m」
★注意点
パテはしっかり乾かしてからテープを貼るようにしてください。なぜなら乾燥前に貼ると、浮きや剥がれの原因になるためです。
【原因④】床や敷居の傾きが原因で襖の滑りが悪いときの対処法
襖がまっすぐ閉まらない、片方だけが引っかかる、という症状がある場合、敷居や床が水平でない可能性があります。 家屋全体が歪んでいると、わずかな傾斜でも襖の滑りに大きく影響します。
対処法
スマホアプリなどの水平器でチェックし、傾きのある側にマスキングテープやフェルトなどを貼り、段差を調整。 その上から敷居テープを貼れば、スムーズな動きになります。
★注意点
襖本体を削るのはNG。敷居側での調整が安全です。
引き戸の「調整アジャスター」で傾き調整をしたい方は、こちらの記事をご覧ください。
✅ 関連記事:引き戸の隙間に困ってる?高さ・傾きの調整は自分で簡単に!
【原因⑤】襖の底が原因で滑らないときのケア方法
襖の滑りが悪い原因は、敷居側だけでなく、襖本体にあることもあります。 特に古い襖や和紙張りのものは、底が毛羽立ったりささくれたりしていることがあります。
対処法
サンドペーパーでささくれを取り除き、必要に応じて底にすべり材を貼ります。 滑りが良くなり、敷居の傷つき防止にもつながります。
★注意点
削りすぎはNG。浮きやガタつきの原因になります。目の粗さを使い分けて慎重に整えてください。
襖の滑りに関する対処法は、別の視点から紹介されている記事もあります。
✅ 関連記事:襖の滑りの悪さを改善するには?滑りを良くする4つの方法を解説とりまつ畳 株式会社様
【原因⑥】重くて滑らない襖におすすめの補助パーツとは
いくつかの対処をしても滑りが悪い場合、または襖自体が重いときは、滑り補助パーツを使うのもおすすめです。
「カグスベール」などの補助パーツは、建具の下に取り付けることで滑りを改善し、耐久性にも優れています。
対処法
襖の底にビスなどで固定します。両面テープタイプもありますが、安定感を求めるならビス留めが◎。
「カグスベール」は当店でも取り扱いがあります。
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★注意点
重さや使用頻度に合わせて適した商品を選びましょう。パッケージ記載の適応荷重をチェック。
よくある質問(FAQ)
Q1. 襖が重くて開けにくい原因は何ですか?
A1. 主な原因は敷居や戸車の汚れ・劣化、または床や敷居の傾きです。
まずは敷居の掃除から試してみて、それでも改善しない場合は戸車の確認・交換がおすすめです。
Q2. 戸車の付いていない襖もありますか?
A2. はい、戸車が付いていない「溝をすべるタイプ」の襖もあります。このタイプでは、敷居の摩耗や襖の底のささくれが原因で滑りが悪くなることがよくあります。
Q3. 敷居すべりテープはどこに貼ればいいですか?
A3. 襖の通り道にあたる敷居の溝部分に沿って貼ります。貼る前に埃やゴミをしっかり掃除しておくと、効果が長持ちします。敷居すべりテープには厚みがあるため、溝に十分な深さがあることを確認してから使うのがポイントです。
Q4. DIYが苦手でも自分でもできますか?
A4. はい、多くの対策は掃除・テープ貼り・簡単なパーツ交換で対応できるため、DIY初心者でも取り組みやすい内容です。
Q5. それでも改善しない場合はどうすればいいですか?
A5. 原因が複数重なっている可能性があります。複数の対処法を試しても直らない場合は、扉自体の交換もご検討ください。当店では引き戸風ふすまなど、見た目と機能性を両立した製品をご用意しています。
まとめ|まずは原因を見極めて、適した方法を選ぼう
襖の滑りが悪いと、日常のちょっとした動作でもストレスがたまるもの。 でも多くの場合、原因を見つけて適切に対処すれば、DIYでも十分に改善できます。
まずは簡単にできる掃除から、必要に応じて戸車や敷居の調整、補助パーツの使用へと進めてみましょう。 身近な道具で実践できる方法ばかりなので、ぜひ気づいたタイミングで試してみてください。
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