室内ドアを選ぶときに迷いやすいのが「引き戸」と「開き戸」のどちらが良いかという点です。どちらも使い方や印象が異なり、それぞれにメリットがあります。
さらに、見た目や使い勝手だけでなく、構造の違いも選定に大きく関わってきます。
一般的には、引き戸には引き戸、開き戸には開き戸を取り付けるのが基本ですが、リフォームでタイプ変更をすることも可能です。
本記事では、この二つのの違いや特徴、選び方のポイント、タイプ変更時の注意点までを図解付きでわかりやすく解説します。

和室リフォーム本舗、太田と申します。
建具業界に入って15年以上。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡
この記事で分かる事
- 構造的な違いと基本ルール
- 引き戸の特徴・メリットと向いている家庭とは?
- 開き戸の特徴・メリットとおすすめの設置場所
- 引き戸↔開き戸へ、タイプ変更を考えている場合は?
- 和室リフォーム本舗なら、引き戸・開き戸どちらも通販にて販売対応
- よくあるご質問
- まとめ
構造的な違いと基本ルール
それぞれの違いは、以下画像でご確認頂けます。
項目 | 引き戸 | 開き戸 |
開閉方式 | 横にスライド | 手前または奥に回転 |
取り付け枠 | 鴨居・敷居(レール)が必要 | 蝶番・ストライク受けなどが必要 |
交換の自由度 | 同じ構造であれば比較的容易 | 同様 |
タイプ変更 | 壁や床の工事を伴う可能性あり | 同上 |
引き戸と開き戸は、それぞれ専用の枠構造が必要なため、基本的には現在のドアの種類に合わせた交換が前提となります。
引き戸の特徴・メリットと向いている家庭とは?
メリット:
- 開閉時に引き戸前方にスペースを取らず、動線がスムーズ
- 力を入れずに開閉でき、子どもや高齢者でも扱いやすい
- バリアフリー対応の設計がしやすい
- 開けたままにしても邪魔になりにくい
向いている家庭:
- 高齢者や小さなお子様のいるご家庭
- 車椅子を使う方がいる住まい
- 脱衣所や洗面所など限られた空間
- 和室や和洋折衷の部屋を活かしたい場所
出典元:引き戸とは?メリット、デメリットや引き戸に向いている部屋の特徴を解説(東急リバブル)
開き戸の特徴・メリットとおすすめの設置場所
メリット:
- 引き戸に比べ密閉性が高いものが多く、冷暖房効率や遮音性に優れる
- 種類やデザインが豊富で選択肢が広い
向いている家庭:
- 寝室や書斎など、気密性を重視したい場所
- 開けるとき前方にスペースが必要なので、前方の広さに余裕がある空間
出典元:開き戸と引戸どちらを選べいい? メリット・デメリットを解説(ノダ|くらしのトリセツ)
引き戸↔開き戸へ、タイプ変更を考えている場合は?
「今の開き戸を引き戸にしたい」「引き戸を開き戸に変更したい」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。ただし、構造上の違いから、現在の枠をそのまま活かして取り付けることは難しいケースが多く見られます。
たとえば、
引き戸に変更する場合は、引き込みスペースやレールを設ける必要があります。
開き戸に変更する場合は、柱の補強や蝶番の取付位置の調整などが必要です。
また、アウトセット引き戸(壁の外側にスライドするタイプ)に変更する方法もあり、この場合は上部のレールを壁に取り付ける必要があります。レールを取り付けるには、壁内部にしっかりとした芯材があることが前提となります。
なお、アウトセット金物のリフォーム参考情報として、以下のような製品ページもご覧いただけます:
出典元:アトムリビンテック アウトセットFK-100(ブラケットレール)(外部ページへ遷移します。)
最近では、アウトセットタイプのように壁の外側をスライドするスタイリッシュな引き戸も人気があります。
なかでも軽量で扱いやすく、耐久性の高いアルミ製引き戸は、モダンな洋室にもマッチし大変注目されています。
👉 関連記事:「アルミ引き戸を室内で活用するメリットとは?デザインや機能、選び方を徹底解説」
デザイン性・機能性・設置例など、詳しく解説しています。
設置例や仕様を確認することで、イメージがつかみやすくなりますので、タイプ変更をご検討中の方はぜひご参考にしてください。
反対に、引き違い戸から開き戸に変更する場合も、柱の増設や壁の新設などの工事が必要になることがあります
いずれの方法でも、工事の内容や費用は現場の状況によって異なり、作業の難易度も高いため、DIY初心者にはややハードルが高い作業と言えるでしょう。無理をせず、専門業者にリフォームを相談することをおすすめします。
実際に、こうした室内ドアのリフォーム(開き戸↔引き戸)に多数の実績を持つ業者様も存在します。
例えば、関西全域を対応エリアとする「住まいる工務店」では、引き戸から開き戸へのリフォーム事例や、壁補強を伴う工事の事例も掲載されています。
事例を見てイメージを膨らませたい方はご参考までに、以下にリンクを記載いたします(外部サイトに移動します):
住まいる工務店:施工事例はこちら(外部ページへ遷移します。)
和室リフォーム本舗なら、引き戸・開き戸どちらも通販にて販売対応
和室リフォーム本舗では、いずれのタイプも豊富に取り扱っており、 既存の枠に合わせたサイズオーダーが可能です。
枠の種類やドアの状態に応じて、適切な商品をご提案いたしますので、 「自宅に合うか不安…」という方もお気軽にご相談ください。
開き戸に関しては、ストライク位置に合わせて製造オーダーいたします。なお、和室リフォーム本舗の開き戸は、施工業者様向けのプロ仕様となっており、取扱説明書は付属しておりません。そのため、取り付け経験のある方、または施工を業者に依頼される方におすすめです。
よくあるご質問
Q1:引き戸と開き戸の違いは何ですか?
A:
引き戸はドアを横にスライドして開けるタイプで、開閉時に前後のスペースが不要です。対して開き戸は、手前または奥に回転して開けるタイプで、開ける際に前方のスペースが必要です。
構造面でも異なり、引き戸にはレール(敷居・鴨居)、開き戸には蝶番やストライク(ラッチ受け)が必要です。
Q2:引き戸から開き戸にリフォームはできますか?
A:
変更は可能ですが、構造の違いにより壁の新設や柱の補強、蝶番の取付位置の調整などが必要になります。
状況によっては大掛かりな工事が伴う場合もあり、施工には専門的な知識と技術が求められるため、DIYでは対応が難しいケースがほとんどです。
安心して進めるためにも、経験のある専門業者にご相談いただくことをおすすめします。
Q3:開き戸から引き戸にリフォームできますか?
A:
可能ですが、引き込みスペースの確保やレールの設置など、開き戸とは異なる構造上の対応が必要になります。
とくにアウトセット引き戸(壁の外側にスライドするタイプ)を検討されている場合は、壁内部に芯材があるかなどの事前確認が不可欠です。
スマートな見た目が魅力のスタイルですが、施工の難易度が高いため、基本的には専門業者へのご依頼をおすすめします。
Q4:今のドア枠はそのまま使えますか?
A:
基本的には「同じタイプ同士(引き戸→引き戸、開き戸→開き戸)」であれば、既存のドア枠を活かして交換することが可能です。
Q5:引き戸・開き戸のリフォームはDIYでもできますか?
A:
枠や構造が既に整っていれば、同じタイプ同士の交換であればDIYも可能です。ただし、タイプ変更を伴う工事(引き戸⇔開き戸)や、枠の調整が必要な場合は、施工の難易度が高くなるため、専門業者にリフォームを相談されることをおすすめします。
まとめ
引き戸と開き戸は、それぞれに適した使い方や設置条件があります。 好みや印象だけで選ぶのではなく、ご自宅の構造や暮らしのスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
タイプ変更を検討している場合は、専門店や工務店に相談しながら、無理のない範囲で快適な空間づくりを進めましょう。
ドア選びに迷った際は、和室リフォーム本舗までお気軽にお問い合わせください。
引き戸・開き戸の交換やリフォームを検討中の方は、まずは商品ラインナップをご確認ください。
すべてサイズオーダー対応・自社製造品です。
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