和室の押入れや天袋、床の間。せっかくの収納スペースが「なんとなく使いづらい」「デッドスペースになってしまっている」と感じていませんか?
和室ならではの収納スペースは、少しの工夫とアイデアでぐっと使い勝手が良くなります。この記事では、押入れ・天袋・床の間を無駄なく活かすための具体的なアイデアや実例をご紹介します。
「和室全体の雰囲気もおしゃれに変えたい」という方は、

和室リフォーム本舗、太田と申します。
建具業界に入って15年以上。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡
目次
- 和室スペースの「使いづらい」を解決する3つの視点
- 押入れ収納のアイデアと実例
- 天袋を有効に使うアイデアと実例
- 床の間収納のアイデアと実例
- ファミリー向け/一人暮らし向け 応用例
- よくある質問
- まとめ|和室収納は“仕切り”と“見せ方”で生まれ変わる
和室スペースの「使いづらい」を解決する3つの視点
和室の空間がうまく活用できない理由は、主に“仕切り方”にあります。押入れは広すぎてどう配置すればよいかわからず、天袋は高くて手が届かず、床の間は飾る以外の使い道が見つからない。この3つの課題を解決するには、「仕切る」「引き出す」「見せる」という発想が鍵になります。
押入れ収納のアイデアと実例
押入れは奥行きがあるため、一見たっぷり物が入るように思えますが、ただ詰め込むだけでは奥のスペースが無駄になりがちです。物の種類に応じて“ゾーン分け”をすることで、押入れ全体を効率よく使いこなすことができます。
押入れゾーン分けの基本アイデアは次の通りです:
- 上段 … 布団や季節モノの収納
- 下段 … 衣類や日用品は引き出しラックで整理
- 奥行き部分 … キャスター付き収納ボックスで“奥のムダ”をなくす
実際にこの工夫を取り入れたご家庭では、子どもが自分から片付けるようになり、整理整頓の習慣が自然と身につきます。
天袋を有効に使うアイデアと実例
天袋は「使いにくい」と思われがちですが、出し入れの頻度が少ないアイテム専用の置き場所として使うことで、改善できます。上手に使いこなすには、取り出しやすく工夫し、しまっている物を“見える化”することがポイントです。
天袋収納におすすめのアイデアは次の通りです:
- 取っ手付き収納ボックスで奥行きを有効活用
- ラベルや写真で中身を見える化
- 頻度の少ない季節モノや防災グッズをまとめる
ファミリーでの実例では、天袋に備蓄品をまとめ、ラベルと在庫リストを貼り出すことで、防災時にも慌てずに物を取り出せる仕組みを作っているご家庭もあります。
床の間収納のアイデアと実例
床の間は「飾るだけのスペース」と思われがちですが、ディスプレイと実用性を兼ねた工夫次第で、空間を有効に使うことができます。和室の雰囲気を壊さずに、さりげなく物を収めるには、見せ方にひと工夫を加えるのがコツです。
床の間収納に効果的なアイデアは以下の通りです:
- 低めのキャビネットを置いて上部は飾り棚として使う
- ナチュラル素材のスタッキングシェルフで収納とインテリアを両立
- 吊り下げ収納ラックで小物収納スペースを追加
一人暮らしの方の事例では、床の間スペースにデスクと棚を設置し、リモートワーク用のワークスペースとして活用しているケースもあります。和室ならではの落ち着いた雰囲気の中で仕事ができ、必要な書類や備品もすぐ手の届く場所にまとめておけるため、とても便利です。
ファミリー向け/一人暮らし向け 応用例
和室収納の工夫は、家族構成やライフスタイルに合わせた応用が可能です。それぞれに適した活用例を以下にまとめました。
ファミリー向け
- 押入れ下段を子ども用収納スペースに
- 天袋に防災グッズや季節モノを一括管理
- 床の間を家族のディスプレイスペースとして活用
一人暮らし向け
- 押入れをデスクスペースとして使う“押入れオフィス”
- 天袋にオフシーズン衣類をまとめて収納
- 床の間をカフェ風ディスプレイ空間にアレンジ
押入れの収納グッズ選びに迷ったときは、無印良品の
「PP衣装ケース引出式」や「ファイルボックス」などの収納グッズ活用実例も大変参考になります。
特に奥行き65cmの衣装ケースは、押入れの深さを活かしつつ引き出し式で使いやすく、整理整頓しやすい点が人気です。
出典元:ポリプロピレン・ポリエチレン収納(無印良品)
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選び方やレイアウトに悩んだ時は、ニトリが提案する『押入れ収納アイデア特集』も参考になります。実際の収納例やアイテムの使い方がわかりやすく紹介されていますので、和室収納の工夫を具体的にイメージしやすくなります。
出典元:押入れ収納のアイデア(ニトリ)
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よくある質問
Q1. 押入れをクローゼット扉に交換できますか?
A. ふすま枠をそのまま使って、後付けでクローゼット扉に交換することが可能です。自分で交換する方法や費用相場については、 → 押入れをクローゼットにリフォームする方法とそのメリット をご覧ください。
Q2. 天袋が高くて使いにくいのですが、活用法は?
A. 取っ手付きボックスや踏み台を併用し、「頻度の低い物専用スペース」にするのが基本です。安全面を考慮し、耐震グッズを使った収納もおすすめです。
Q3. 床の間を収納スペースにしても和室らしさは残せますか?
A. 低めの家具やナチュラルな素材を選ぶことで、圧迫感なく和室の雰囲気に馴染む収納スペースにできます。
Q4. 押入れの奥行きを活かしてスッキリ収納するコツは?
A. スライドラックやキャスター付き収納ボックスを使い、奥行きを“動かせる収納”にすることで、取り出しやすさが格段にアップします。
まとめ|和室収納は“仕切り”と“見せ方”で生まれ変わる
和室収納の使いづらさは、「空間をどう仕切るか」「どう見せるか」で大きく変わります。 押入れ・天袋・床の間、それぞれの特徴を活かしながら工夫を加えることで、デッドスペースを無駄なく活用し、スッキリとした和室が実現できます。
まずは押入れのゾーン分けから始めて、天袋・床の間と順に改善してみましょう。
