
建具業界に入って17年。
今はWEBやブログまわりを担当しています。
紙好きが高じて、襖紙の見分けにも自信あり。
実はフグ調理師免許も持ってます🐡
この記事でわかること
- 「和ふすま」と「量産襖」の違い
- ブログ内で使用されている道具一覧
- Step1.ふすまの型をとる
- Step2.新しい襖紙を切り出す
- Step3.襖紙にのりを塗る
- Step4.襖紙の下辺を巻く
- Step5.襖紙を張る
- Step6.なでばけで空気を抜いてシワを防ぐ
- Step7.不要な部分を切り落とす
- Step8.引手をつける
- Step9.汚れを拭き取る
- 「ただの張り替え」で終わらせたくない方へ。
「和ふすま」と「量産襖」の違い
襖の張り替えには、「和ふすま」と「量産襖」の2種類があります。
この記事では、DIY初心者にも扱いやすい「量産タイプの襖」の張り替え方法を、重ね張りの手順を中心にやさしくご紹介します。
量産襖(ふすま)は、下地処理の手間を省き、効率よく張り替えができるように設計されたふすまです。
おおよそ2~3回の貼り替えを想定して作られており、芯材には発泡プラスチック、段ボール芯、ペーパーコアなどの軽量素材が使われています。
和襖のように内部に格子状の骨組みが入っていないため、表面を押してもへこみにくいのが特徴です。
和襖の張り替え手順については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▶ ブログ:襖の張り替えで和室がよみがえる!黄ばみ・破れもスッキリ解消【和ふすま編】
ブログ内で使用されている道具一覧
道具名 | 用途・目的 |
---|---|
新しい襖紙 | 張り替え用の表面材(柄・模様に注意) |
ハサミ(裁ちばさみ) | 襖紙を型に沿って丁寧にカット |
のり | 襖紙の裏面に塗布して接着 |
のり用ハケ | 襖紙の裏面にのりを均等に塗る |
なでばけ | 空気やシワを外に逃がすための仕上げ用ブラシ |
竹べら | 縁の内側に沿って折り目をつけ、切るガイドラインを作る |
地ベラ | 襖の縁に当てながら、カッターでカットする際の定規として使用 |
カッター | 余分な襖紙のカット |
引手 | 張り替え後に取り付ける取っ手部分 |
ボンド(接着剤) | 引手の固定用 |
スポンジ | のりの拭き取り(水を含ませてやさしく使用) |
襖の張り替え│襖紙を切り出す
Step1.ふすまの型をとる
平らな台か床に、新しく張る襖紙を裏面を上にして置きます。その上にふすまを置き、型を取っていきます。
※柄や模様などのある襖紙の場合、上下やパターンの出方に気をつけましょう。
Step2.新しい襖紙を切り出す
型取りで引いた外側の線に沿って、たちばさみで襖紙を丁寧に切り出します。
作業がしやすいように、襖紙を平らな場所に置いたまま、ゆっくりと切り進めましょう。
※柄や模様がある襖紙の場合は、上下や柄の出方に注意してください。
Step3.襖紙にのりを塗る
切り出した襖紙の裏面全体に、のり用ハケを使ってのりを塗っていきます。
襖の張り替え│襖紙を張る
Step4.襖紙の下辺を巻く
紙を張る際に床のホコリなどがつかないよう、のりを塗った襖紙の床側の端を写真のように巻きます。
※表面にのりがつかないように注意しましょう。
Step5.襖紙を張る
のりを塗った襖紙の下辺を巻いてから、ふすま本体の上辺に合わせて張り始めます。
上から順に空気が入らないよう軽く押さえながら、中央から外側に向けて張っていきましょう。
※襖紙は左右どちらかに引っ張りすぎず、バランスよく張るのがきれいに仕上げるポイントです。
Step6.なでばけで空気を抜いてシワを防ぐ
なでばけを使って、写真のように中央から外側に向けて襖紙と下地の間に入ってしまった空気を抜いていきます。
襖の張り替え│仕上げの作業
Step7.不要な部分を切り落とす
全体の空気が抜けたら、縁の内側に沿って竹べらで端を切るための型をつけていきます。
縁の内側に地ベラを当て、カッターで不要な部分を切り落とします。
※カッターの切れ味が悪い場合は先を折ってください。
Step8.引手をつける
紙が乾いたら引手の穴を切り抜き、図のように引手の裏側の周囲にボンドを塗り、穴にはめ込みます。
※紙が乾かないうちに紙を切ってしまうと、せっかく張った紙がヨレたり破れてしまうので注意してください。
Step9.汚れを拭き取る
縁や襖紙などにのりの汚れがついてしまった場合は、水を少し含ませたスポンジでやさしく拭き取りましょう。以上で完成です!
「ただの張り替え」で終わらせたくない方へ。
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