ふすまリメイクは“色選び”で成功が決まる
「ふすまをおしゃれにリメイクしたのに、思ったより部屋が暗い…」
「貼り替えたら浮いて見えてしまった」
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
ふすまリメイクを成功させるポイントは、“貼り方の綺麗さ”や“柄のデザイン”だけではありません。
実は、「色の選び方」で部屋全体の印象が決まるのです。
同じ部屋でも、ふすまの色が違うだけで「広く見える」「落ち着いて見える」「高級感が出る」といった効果が生まれます。
この記事では、ふすまリメイクにおける色選びのコツ”と“スタイル別の実例”**をご紹介します。
貼り方やDIY手順は別記事で詳しく解説していますので、ここでは「どんな色を選べば部屋が劇的に変わるのか」にフォーカスしてお伝えします。
「ふすまを変えたら、和室全体ももっとおしゃれに整えたい」という方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
関連ガイド: ✅ おしゃれな和室で居心地の良い空間づくり|デザインと活用のアイデア集
この記事の目次
色が空間に与える3つの影響
1. 明度(明るさ)
明度が高い色(白・アイボリーなど)は、部屋を広く明るく見せる効果があります。
反対に明度が低い色(ダークブラウン・チャコールグレーなど)は、空間を引き締め、落ち着いた印象に。
2. 彩度(鮮やかさ)
彩度の高い色はポップで賑やかな印象に。
彩度を抑えた淡い色は、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を作ります。
3. 色温度(暖色/寒色)
暖色系(ベージュ・ブラウン)は温かみがあり、リラックスできる空間に。
寒色系(グレー・ブルー)はシャープでクールな印象を与えます。
色選びは、部屋の広さや雰囲気を大きく左右する大切なポイントです。
明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)・色温度(暖色/寒色)の違いを理解することで、理想の空間づくりがぐっと近づきます。
色が空間に与える3つの影響」について、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
出典元:「色」でインテリアを素敵に。お部屋のカラーコーディネートの基本(西日本シティー銀行)※外部ページへ遷移します
部屋の印象を左右するふすまカラーコーディネートリメイク実例
白・アイボリー系:広く明るく見せたい時に
白やアイボリー系のリメイクは、部屋全体を明るく見せる効果があります。
光を反射しやすく、狭い部屋でも開放感を感じさせます。
▶ こんな方におすすめ
- 日当たりが悪く、暗く感じる部屋
- ナチュラルで柔らかい雰囲気を作りたい方
ベージュ・木目調:ナチュラルで温もりある空間に
木の質感を感じさせるベージュや木目調のリメイクは、和室の良さを活かしつつ、現代的なインテリアにも馴染みます。
家具やフローリングとの相性も良く、統一感が出しやすい色味です。
▶ こんな方におすすめ
- 自然素材が好きな方
- 和室と洋室の中間的なコーディネートにしたい方
グレー・チャコール:空間を引き締め、モダンに見せる
グレー系のリメイクは、シンプルで無駄のないモダンな雰囲気を演出します。
チャコールグレーのような濃いトーンは、アクセントウォールとして使うことで、部屋全体を引き締める効果も。
▶ こんな方におすすめ
- 和モダンなスタイルが好きな方
- シックで落ち着いた雰囲気にしたい方
ネイビー・ディープブルー:高級感・和モダンな雰囲気に
濃紺やディープブルーのリメイクは、空間に重厚感と高級感を与えます。
和の雰囲気を大切にしつつ、都会的なセンスをプラスしたい方におすすめ。
▶ こんな方におすすめ
- 古民家風のリノベーションを考えている方
- 和室をホテルライクに演出したい方
失敗しないふすまカラー選びの3つのポイント
1. 床・壁・天井とのバランスを考える
ふすまだけを見て選ぶと、実際に貼った時に「浮いて見える」ことがあります。
重要なのは、床(畳・フローリング)、壁の色、天井のトーンと調和しているかどうか。
- 床が濃い茶色なら、ふすまもナチュラル〜やや濃い色で統一感を出す
- 壁が白いなら、ふすまをアクセントカラーにして引き締める
- 天井が低い部屋では明るい色味で開放感を演出する
「部屋の中で“浮かない色”」を意識して選ぶのが失敗しないコツです。
2. 部屋の明るさ(採光)をチェックする
同じ白でも、北側の薄暗い部屋と南向きの日当たりの良い部屋では見え方が大きく異なります。
- 暗めの部屋なら明度の高いアイボリー・白で光を広げる
- 十分な採光がある部屋なら、チャコールやネイビーなど濃い色も映える
明るさによって色の見え方が変わるため、昼と夜、両方の光で確認して選ぶのがおすすめです。
3. 家具や雑貨との色合わせも意識する
せっかくふすまをリメイクしても、家具やラグとの色がチグハグだと統一感が崩れてしまいます。
- 木製家具が多いなら、ベージュや木目調でナチュラルに
- 黒や金属素材の家具なら、グレーやネイビーで引き締める
- 雑貨やクッションに合わせた「アクセント色」でふすまを選ぶのも効果的
部屋全体を“トータルコーディネート”する意識が、ワンランク上の仕上がりに繋がります。
よくある失敗例と回避ポイント
せっかくリメイクしたのに、枠や取っ手との色が合わずチグハグに見えることも。
色だけでなく、枠材や金具も含めてリメイクプランを立てましょう。
失敗例1:白にしたら汚れが目立った
「部屋を明るくしたくて白を選んだけど、手垢や汚れが気になる…」という失敗は意外と多いです。
ふすまは手で触れる機会が多いため、真っ白な無地よりも “少し柄が入ったもの” や “アイボリー・薄ベージュ” など、汚れが目立ちにくい色がおすすめです。
失敗例2:色を冒険しすぎて部屋がチグハグに
「ネイビーや派手な柄を選んだら、思ったより浮いてしまった」というケースもあります。
濃い色や個性的な柄を使う時は、クッションやカーテンなど小物に同系色を取り入れて“色のリンク”を作ると、全体に統一感が生まれます。
失敗例3:枠や取っ手と色が合わずチグハグに
ふすまリメイクで見落としがちなのが「襖枠(ふちどり)や取っ手との相性」です。
例えば、木製枠なのにモノトーン系のシートを貼ってしまったり、古い取っ手がそのまま残っていると、せっかくリメイクしても全体がまとまりません。
枠や取っ手が目立つ場合は、同系色でまとめるか、あえてコントラストを強調するデザインにするとバランスが取れます。
襖枠や取っ手との色合わせで“おしゃれ度”が変わる
意外と見落としがちなのが、襖枠(ふちどり)や取っ手の色との相性。
- 木製枠ならナチュラルカラーや温かみのある色が馴染む
- アルミ枠ならシンプルな無地・モノトーンが相性抜群
- 取っ手が黒い場合、ふすまをグレートーンで揃えると全体が引き締まる
枠や取っ手も“空間の一部”として意識することで、より統一感のある空間になります。
迷った時はプロに相談もアリ
「自分では色合わせに自信がない」「築古物件でどう選べばいいかわからない」
そんな時は、リフォーム業者やカラーコーディネーターにリメイク相談するのも一つの手です。
また、サンプルを取り寄せて、実際の部屋で光の当たり具合や雰囲気を確かめることも失敗を防ぐポイントになります。
襖の貼り方は別記事で解説
貼り方の具体的な手順や道具については、以下のページで詳しく解説しています。
和襖の張り替え方
量産(重ね張りタイプ)の張り替え方
まとめ|ふすまリメイクは“色の効果”を知れば成功する
ふすまの色は、空間全体の印象を大きく左右する重要な要素です。
「どんな部屋にリメイクしたいか」イメージを明確にし、床・壁・家具との調和を意識することで、貼り替えるだけで“おしゃれな空間”が手に入ります。
貼り方のテクニックも大切ですが、「色選び」にこだわるだけでDIY初心者でもプロ級の仕上がりに見せられるのが、ふすまリメイクの面白さです。
ぜひこの記事を参考に、あなただけの“理想の空間づくり”を楽しんでください。
